PyCon JP 2026

Sat, Aug 22 · 10:30 – 11:00 @ Dahlia 2

TalkBeginnerJAアプリケーション開発

AI 時代に学ぶ好きなルール・嫌いなルール Linter 編

根本翔多

Abstract

皆さんは ruff の PGH003 (# type: ignore にエラーコードを強制するルール) を使っていますか? AI が # type: ignore を安直に書いてくる今、これは AI 時代に必要不可欠ではないでしょうか? AI が日常的にコードを書くようになった今、Linter の役割そのものは変わらないものの、ルール選定の判断軸は変わってきていると考えています。

AI がコードを書くようになる前、Linter は主に人間のミスを防ぐガードレールとして機能してきました。Typo や未使用変数、命名規則、複雑度メトリクスといったこれらのチェックは、基本的には人間がコードを書くことを想定されたルールだと思います。

しかし AI 時代に入った今、状況は変わってきていると思っており、AI は形式は完璧に守る一方で、難しい判断は安直に逃げる傾向があると感じます。AI はタイポや命名規則違反はしない一方で、# type: ignore の安直な追加や、Any 型で型推論を省くパターンを何度か目にしました。そのため Linter についても、ガードレールとしてどんなルールを ON / OFF にすべきかという判断軸の見直しが迫られていると感じます。

ここでは、Python の Linter エコシステム (ruff / mypy など) を題材に、そのルール体系をざっくり捉えた上で、AI 時代の前と後で Linter のルール選定がどう変わるかについて、自分の意見を話せたらと思います。 具体的には、下記について話したいです。

(1) Linter (ruff / mypy など) のルール体系の概観 (2) AI 時代の前後における Linter の役割の変遷 (3) AI 時代に重要度が上がるルール (4) AI 時代に意味が薄れるルール

About the speaker

根本翔多

根本翔多

これまでバックエンド・インフラエンジニアとして開発に従事してきました。

通信会社系 SIer で、関連研究所の研究内容に関する PoC 作成や、事業会社向け開発に従事し、AWS を中心としたクラウドインフラ構築・運用、Python / Java による開発、IaC 化や CI/CD によるテスト自動化、セキュリティ基準への準拠や性能改善などに取り組みました。 また、スクラムマスターとしてアジャイル開発を推進したり、社内研修の企画・実施を通じて組織の開発力強化にも携わってきました。

2025 年 10 月に株式会社 Recustomer に入社し、現在はバックエンドエンジニアとして、Python による Hexagonal Architecture + DDD をベースとした型安全な実装、堅牢な開発に取り組んでいます。